2025/10/07 22:27
11月1(土)~9日(日)
GOTTA Kudanshitaでは
造形作家・山本彌さんの個展を開催いたします。
ーGOTTA 主宰から ちょっと長い紹介文ー
ぼんやり庭を眺めていたら、端の方でキノコと目があった。
目はないけれど、「目があった」とキノコはそう思わせる。
息づいている存在感に、ずっと私は魅かれてきた。
なぜだろうと、キノコについて調べてみたら、
私たちの目に見えているあの「キノコ」は、
キノコにとってみたらほんの一部の生殖器官で、
本体は土や枯れ木など広がる「菌糸」とよばれる糸だった。
植物にも分類されず、でも動かないから動物でもないけれど、
私が立っている土の下に、しっかと棲んでいて、
静かに有機物を食べて暮らしているのだ。
「目があうわけだ」と思った。
そんなふうに、山本彌さんの作る「キノコ」とも
ある日「目があった」のだった。
彼女はフエルトや糸などを使い、植物や菌類というモチーフを
繊細にかたちづくる作家だ。
初めてGOTTAに来ていただいた時、
夢中で「キノコ」について話してくれ、
彼女もこの分解と再生を繰り返す生命体に魅かれていることを知った。
今回、100年近くの時間を過ごしてきたビルの一室である
GOTTAと共生するように、キノコのオブジェを展示していただく。
新作のキノコたちは、持ち主の手を離れた服や
服を作る工程で出たハギレと羊毛とで制作したという。
積み重なってきた時間を感じる空間に
すでに一つの役割を終えた物。
そこから新たに始まる
分解と再生の物語を感じられるような
展示にしたいと思っています。
空間に重なる時間、集う人、キノコたちとの間の
Echo(エコー)はどんな音色だろうか。
プロフィール
2025/11.1(sat)~9(sun)
13:00~19:00(最終日~18:00)
会期中、作品の展示、販売いたします。